chai break は、井の頭公園の入り口のすぐ近くにあります。その井の頭公園の池のほとりに、「お茶の水」と呼ばれる湧き水があるのをご存じでしょうか。地元の方はよくご存じかもしれませんが、お客様とお話ししていると、知らない方も意外と多いようです。

お茶の水と案内板(2026年10月)
井の頭池は豊かな湧き水に恵まれ、かつては三宝寺池、善福寺池とともに「武蔵野三大湧水池」と呼ばれていました。七つの湧き口から水があふれていたことから「七井の池」とも呼ばれ、池にかかる「七井橋」の名前もここから来ています。徳川家康がこの池の湧き水を関東随一の名水とほめてお茶をいれたという伝説から、「お茶の水」という名前が付いたともいわれています。今は湧き水が減ったため、地下水をポンプでくみ上げています。

七井橋
この池は神田川の源流で、江戸時代には神田上水の水源として、池の水が江戸の街に運ばれていました。玉川上水ができるまでは、江戸でただ一つの上水道だったそうです。実は、chai break の住所の「御殿山」という地名も、将軍の鷹狩りのための御殿がこのあたりにあったことに由来する、という説があります。

井の頭池
私は学生の頃から吉祥寺に馴染みがあって、いつかお店を開くなら吉祥寺でと考えていたので、chai break を開く前から、t-break の事務所を吉祥寺に構えていました。吉祥寺は昔から紅茶専門店が多く、紅茶好きが集まる街でもあります。お店の移り変わりはありますが、それは今も変わりません。そんな街の、お茶にゆかりのある井の頭池のそばで紅茶のお店を開けることになり、池の水が神田上水を通って江戸の街に広がっていったように、ここからおいしいお茶が広がっていくといいなと思いました。
オープンした頃はお客様もまばらで、1日の売り上げが1万円台という日もありました。今考えると、どうやって生活していたんだろうと思います。おかげさまで17年経った今では、たくさんのお客様にお越しいただけるようになりました。ここからおいしいお茶が広がっていってほしいという思いは、今も変わりません。
井の頭公園をお散歩される際には、ぜひお茶の水にも立ち寄ってみてください。
